内視鏡は下垂体腫瘍、脊索腫、頭蓋咽頭腫のみならず様々な脳腫瘍に対して有効な治療法です。愛知、東海地方の中核病院である名古屋大学脳神経外科の内視鏡治療をお知らせします。

TSH産生下垂体腺腫

TSH産生下垂体腺腫

下垂体にできた良性の腫瘍です。
甲状腺刺激ホルモンを産生する下垂体腺腫です。
動悸、発汗増多、体重減少などの甲状腺機能亢進症状が出ますが、初期は気付かれず、大きくなって視野障害で発症することもあります。
手術治療がメインですが、術前に薬物の投与を先行させ状態を安定させる事があります。

TSH産生下垂体腺腫とは文字通りTSH(甲状腺刺激ホルモン)を産生するタイプの下垂体腺腫です。

 

TSH産生下垂体腺腫の特徴

TSH産生下垂体腺腫は初期には症状をあまり呈さず、また甲状腺の問題で甲状腺機能が上昇していると診断されることが多く、発見されるまでに時間が係ることが多いです。これは検査上でTSHは正常範囲内であることが多く、TSH産生下垂体腫瘍ではTSHが上がるもの!という先入観があるためと思われます。このため他の機能性下垂体腺腫では小さなもの(microadenoma)で見つかることが多いですが、TSH産生下垂体腺腫は大きくなってから(macroadenoma)見つかることが多いです。

TSH産生下垂体腺腫の症状

TSHは甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンを分泌させます。このため甲状腺機能亢進症と同様の症状を呈します。おもなものは動悸や発汗過多、体重減少、手の震えなどですが、症状の軽い方も多く、発見も難しいため腫瘍が大きくなって視神経を圧迫することで目が見にくくなることで発症する方もいます。

TSH産生下垂体腺腫の治療

TSH産生下垂体腺腫の治療の第一選択は手術で腫瘍を摘出することです。手術によって全摘出されれば根治が得られます。手術方法は他の下垂体腺腫と同様に内視鏡下経鼻的経蝶形骨手術を行います。
上述のとおり、腫瘍が大きくなって発見された場合も多くは全摘出可能ですが、外側方向(海綿静脈洞)に腫瘍が浸潤している場合には全摘出が困難な可能性があり、この場合には術後に放射線治療を追加することがあります。
薬物療法としてはドーパミン作動薬(飲み薬)やソマトスタチンアナログ(注射剤)がありますが、根治は難しく長期に渡る治療が必要となります。

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